片野鴨池
片野鴨池
江戸時代からのワイズユースを未来につなぐ湿地

英語名 | Katano-kamoike |
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登録日 | 1993年6月10日 |
面 積 | 10 ha |
湿地のタイプ | 淡水湖、水田 |
所在地 | 石川県加賀市 |
座 標 | 北緯36度19分、東経136度17分 |
標 高 | 2.5〜8 m |
国際登録基準 | 3 |
保護の制度 | 国指定片野鴨池鳥獣保護区片野鴨池特別保護地区・越前加賀海岸国定公園特別地域 |
湿地の概要

石川県加賀市の片野鴨池は、日本海から東に1 kmほど内陸にある淡水池です。海からの季節風によってできた砂丘に谷が塞がれて水がたまり形成されました。小さな池ですが、冬には多くの鳥類が飛来し夏には水生植物が繁茂する豊かな湿地環境をつくっています。
藩政時代の昔から人々の営みは鴨池に深く関わってきました。水門による水管理が始まると夏は水位を下げて池内の水田耕作を可能にし、出た水は灌漑用に周辺へ供給されました。冬は水位を上げて「坂網猟」のためにカモが鴨池に集まる環境を作りました。今でも坂網猟師たちは猟期には池に異変がないかを見守っています。
藩政時代の昔から人々の営みは鴨池に深く関わってきました。水門による水管理が始まると夏は水位を下げて池内の水田耕作を可能にし、出た水は灌漑用に周辺へ供給されました。冬は水位を上げて「坂網猟」のためにカモが鴨池に集まる環境を作りました。今でも坂網猟師たちは猟期には池に異変がないかを見守っています。
湿地の特徴
西日本有数のカモ類越冬地
片野鴨池には冬に多くの鳥類が飛来し、主にねぐらとして利用しています。ガン類は夜を鴨池で過ごし、昼間採食にでています。カモ類は逆に日中は鴨池で過ごし、夜間に採食にでかけます。冬の間は池への立ち入りは制限され、人間が近づくことはできません。周囲を山林に囲まれた静かな環境であることで鳥類が安心できるねぐらを提供しています。
江戸時代からのワイズユース
片野鴨池周辺では、藩政期から武士の鍛錬として推奨されてきた「坂網猟」が今も受け継がれています。夏は水位を下げて水田耕作をし、冬は水位を上げて水鳥の飛来に備える。人々の生活と、猟を続けるための努力が、片野鴨池を湿地として300年以上保ち続けてきました。
夏はより身近に
カモが北に帰ったあとは、鴨池をじかに体験できます。一年を通じて農業体験ができる「鴨池たんぼクラブ」、正面のたんぼを散策する「かもいけたんぼみち」や生き物観察イベントなど、鴨池観察館では片野鴨池の魅力をご紹介するイベントを、夏も実施しています。
パンフレット
- 鴨池観察館パンフ.pdf(pdf/2 MB)
- 鴨池観察館パンフ(英語版).pdf(pdf/1 MB)
施設情報
関係市町村(会員市町村)
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