渡良瀬遊水地

2023-08-28 2023-09-09

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渡良瀬遊水地（わたらせゆうすいち）

絶滅危惧種を含む多くの動植物が生息する、治水・利水を目的とした日本最大の遊水地

英語名	Watarase-yusuichi
登録日	2012年7月3日
面積	2,861 ha
湿地のタイプ	低層湿原、人工湿地
所在地	茨城県古河市、栃木県小山市・栃木市・野木町、群馬県板倉町、埼玉県加須市
座標	北緯36度14分、東経139度41分
標高	8～23 m
国際登録基準	1
保護の制度	国指定渡良瀬遊水地鳥獣保護区、河川区域

湿地の概要

渡良瀬遊水地は、関東平野の中央、東京から約60ｋｍに位置し、茨城、栃木、群馬、埼玉の4県4市2町にまたがり、全体の面積は約3,300ヘクタールと日本最大の遊水地です。周辺河川の洪水を一時的に貯水して流域の水害を防止する治水の機能と渇水時に首都圏の生活用水を供給する利水の機能を有しています。堤防で仕切られた３つの調節池と河道部には、ヨシを主体とする湿地が広がり、南部にはハート形が特徴的な渡良瀬貯水池（通称：谷中湖）があります。本州以南で最大の面積約1,500ヘクタールのヨシ原には、約1,000種の植物、約260種の鳥類、約1,700種の昆虫類、さらに約50種の魚類など多くの動植物が生息しています。

湿地の四季

※写真をクリックすると大きくして見る事ができます。

ヨシ焼き（3月）

ウインドサーフィン

渡良瀬遊水地フェスティバル

ヨシ原と富士

湿地の特徴

利根川流域の生命と財産を守る渡良瀬遊水地

渡良瀬遊水地になる前は、谷中村や赤麻沼、石川沼などがありました。その周りには渡良瀬川、巴波川、思川など多くの大小の河川が流れていて、洪水被害がとても起こりやすい地域でした。このため、この地域を遊水地にすることとし、遊水地化事業、調節池化事業、貯水池化事業などが行われ、現在の渡良瀬遊水地となり、洪水から人々の生命と財産を守っています。

貴重な動植物の宝庫　渡良瀬遊水地

多様な植物が生育し、確認された植物数は約1,000種にのぼります。トネハナヤスリやハナムグラなど環境省のレッドリストに記載された絶滅危惧種は65種見つかっています。またこれまでに266種の野鳥が観察され、そのうち58種が国のレッドリストに該当します。夏にヨシ原で繁殖する希少種オオセッカ、冬に主にヨシ原を狩場やねぐらとするチュウヒは渡良瀬遊水地を代表する鳥です。