大山上池・下池

大山上池・下池おおやまかみいけ・しもいけ

コハクチョウやガンカモ類が多数越冬する400年前に築かれた庄内平野のため池

英語名 Oyama kami-ike and shimo-ike
登録日 2008年10月30日
面 積 39 ha
湿地のタイプ 淡水湖、ため池
所在地 山形県鶴岡市
座 標 北緯38度44分、東経139度45分
標 高 12 m
国際登録基準 2、5、6
保護の制度 国指定大山上池・下池鳥獣保護区大山上池・下池特別保護地区

湿地の概要

大山上池・下池は、鶴岡市の西部に位置する大小2つの淡水の池です。面積は上池が15 ha、下池が24 haで、水源は背後の高館山山塊からの沢水や湧水、雨水によって涵養され、生活排水の流入はありません。池の周辺には住宅地や水田地帯が迫り、下池の東側には約7.7 haの都沢湿地が広がっています。高館山や都沢湿地を含めて約200種の野鳥が確認されており、秋にはコハクチョウ・マガモを中心とした冬鳥の渡来地となります。約400年前から農業用のため池として使われ、現在も地元の土地改良区が管理しています。

湿地の四季

※写真をクリックすると大きくして見る事ができます。

春

高館山の早春季の植物

夏

上池のハス

秋

紅葉の高館山と下池

冬

結氷する下池

湿地の特徴

「浮草組合」とハスの利活用

8月中旬、上池ではハスの花・葉の収穫が行われます。収穫は江戸時代からの歴史を持つ「浮草組合」によって行われ、地域の人々がこれを買い求め、仏壇に供えます。

高館山

大山地区は、藩政時代に天領として栄え、上池・下池の後背地である高館山(274 m)・八森山(229 m)の自然林は伐採が禁じられ、結果的に両池の水源保全の役割を果たしてきました。本州の平地では珍しく、低標高にブナ林が残り、早春季に咲くカタクリやオオミスミソウなどの花を目当てにした森林散策が人気のスポットです。

都沢湿地の保全再生

下池に隣接する都沢湿地は、庄内地方の典型的な湿地特性を残す貴重なエリアです。都沢湿地の保全再生活動には、多くの市民がボランティアとして参加し、埋土種子の復活や外来生物の影響などについて学びつつ、草刈や駆除活動を実施しています。近年はアメリカザリガニ・ウシガエルを食として活用する取り組みを進めています。

おすすめ

みる

高館山の早春植物

高館山は低山ながら広葉樹が多く、早春季に咲く花々を見られる散策に人気があります。また、両池の間に位置する大山公園は桜の名所としても知られています。

情報提供:鶴岡市

大山上池のハスの花

7月下旬~8月上旬にかけ、上池に咲くハスが見ごろを迎えます。

情報提供:鶴岡市

大山上池・下池のコハクチョウねぐら入り

10月上旬に庄内地方に渡来するコハクチョウは、周辺の田んぼで餌を食べ、日の入り後に両池に戻りねぐらをとります。同じ頃、また日中池で休んでいたカモたちが一斉に餌場に飛び立ち、池の上で交差する風景は非常に迫力があります。

情報提供:鶴岡市

遊ぶ

「ほとりあ」での自然体験

下池のほとりの環境教育施設「ほとりあ」では、定期的に観察会や講演会、ワークショップ等のイベントを実施中。網・バケツの貸し出しも行っており、都沢湿地でのいきもの探しができます。

鶴岡市自然学習交流館「ほとりあ」

情報提供:鶴岡市

関係市町村(会員市町村)

※50音順

鶴岡市市民部環境課

https://www.city.tsuruoka.lg.jp/