東日本大震災から10年が経過した南三陸町志津川湾

 宮城県南三陸町の志津川湾は、東北太平洋岸の三陸復興国立公園南部に位置します。寒流と暖流が混ざり合う独特の海洋環境を背景に多様な動植物が確認されており、2018年10月に日本で52番目のラムサール条約湿地となりました。

 2011年3月の東日本大震災では、沿岸部の海藻の森や海草の草原(藻場)も一部で大きな被害を受けました。しかし、10年が経過したいま、志津川湾の生物多様性を支える藻場は、生態系が本来持っている強い回復力から着実に回復しています。その様子は、2021年3月にNHKで放送された「ダーウィンが来た!」でも詳しく紹介していただきました。

 また、震災以前より教育プログラムや人材育成を行ってきた、南三陸町自然環境活用センター(愛称:南三陸ネイチャーセンター)が、2020年2月に復旧し、湾内の生物相調査などの各種研究や環境教育などが再開しています。さらに、志津川湾のラムサール条約湿地登録記念イベント「KODOMOラムサールin南三陸町」をきっかけに結成されたエコクラブ「南三陸少年少女自然調査隊」も、南三陸の自然や文化の中にある「宝」を見つけ、伝える活動を通して、志津川湾のワイズユースに貢献しています。

【関連サイト】

南三陸町自然環境活用センター

http://www.town.minamisanriku.miyagi.jp/index.cfm/8,0,39,390,html

南三陸少年少女自然調査隊

http://www.town.minamisanriku.miyagi.jp/index.cfm/8,0,111,419,html