位 置
北緯35度39分/東経136度05分
標 高
45m
面 積
87ha  (湿地部 25ha
湿地のタイプ
低層湿原、水田
保護の制度
国定公園特別地域
所在地
福井県敦賀市
登録
2012年7月
 市街地の北東部約2kmの場所に位置し、周囲を三つの山に囲まれた広さ25haの湿地です。過去の断層運動により、元々あった谷川の流れがせき止められてできた「袋状埋積谷」と呼ばれる地形で、その地下には、少なくとも10万年分の気候変動を記録した、厚さ約40mの泥炭埋積物が確認されています。
 
 湿地内の多くにはヨシやマコモ、スゲなどの草原が広がっています。しかし、現在でも、水田耕作をしていた頃からの小さなため池や大小の水路などが残され、また保全を目的として湿田での稲作が行われています。
  その多様な水環境によって、71種のトンボをはじめ、約3,000種もの生き物が育まれています。中には、県内で中池見にしか確認されていないデンジソウをはじめ、ヤナギヌカボやミズトラノオなどといった水生植物や、動物ではナカイケミヒメテントウやキタノメダカ、ホトケドジョウなど、60種以上の絶滅を危惧される生き物たちが含まれています。さらに、世界的に絶滅を危惧されている渡り鳥のノジコの主要な中継地としても注目されています。
 
デンジソウとミズトラノオ
キタノメダカとヒメビシ
 中池見湿地は、江戸時代に地元住民によって新田開発されたのち、近年まで全域で水田耕作が行われていました。しかし、様々な経緯によって水田は放棄され、今ではそのほとんどをヨシやマコモなどが覆う草原となりました。

 一方で、近年、水田にたよる生き物たちの保全・再生のため、市民や地域の小中学生の手による田んぼが少しずつ広がってきています。あわせて、昔からの年中行事であった水路の掃除「江掘り」や、生態系への影響が強いセイタカアワダチソウやアメリカザリガニなど外来生物の防除活動などが、地元NPOや市民によって行われています。また、市内の小中学校をはじめ、市外からも総合学習のフィールドとして活用されています。

 「中池見人と自然のふれあいの里」に設けられたビジターセンターでは、中池見の動植物はもちろんのこと、中池見の田んぼや湿地の保全作業についても関心を持っていただけるように、毎月第2日曜日に自然観察会を開催しています。また、南北朝時代や戦国時代には度々戦場となった、金ヶ崎〜天筒山〜中池見をつなぐ中部北陸自然歩道は、史跡をめぐりながら気軽にハイキングできるコースとして関心を集めています。

市民参加で行われる江掘り
ミズアオイが咲く田んぼで稲刈り


 
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